平成14年度法律相談事業及び弁護士過疎対策に関する
北海道ブロック協議会報告
日弁連公設事務所・法律相談センター
副委員長 房 川 樹 芳 (札幌)
本年度の法律相談事業及び弁護士過疎対策に関する北海道ブロック協議会は、平成15年2月22日(土)、札幌市の後楽園ホテルで、日弁連・道弁連・旭川弁護士会・釧路弁護士会・札幌弁護士会・函館弁護士会から48名の参加を得て開催されましたので、その概要を報告します。
挨拶・基調報告書等
札幌弁護士会の松浦正典会員と日弁連の房川の司会で午後2時から開会されました。
冒頭、岩本勝彦日弁連副会長、田中宏道弁連理事長、林史雄日弁連L.C.委員長の各挨拶があり、会議に入りました。
まず、幸田雅弘日弁連L.C.副委員長から、第1に日弁連は名古屋宣言に基いて公設事務所・法律相談センターを設置してきたこと、ところが全国300カ所に「リーガルサービスセンター」を開設する法務省構想が打ち出されてきたこと、これに対し日弁連の過疎・偏在解消問題対策ワーキング・グループは数年内に公設事務所の設置がないところに弁護士法人を全国8カ所のブロック内の高裁所在地に設置して従たる事務所を過疎地に展開することを構想していること、委員会では3年計画を立てていること、このような計画案で足りるのか政府案と比較してどうなのかを中心として議論してほしいこと、第2に法律相談センターに対する課税問題についての議論をしてほしい旨の基調報告がなされました。
意見交換(法律相談センターの会計処理問題)
法律相談センターの会計処理問題について、北海道の4会の実情の報告があり、続いて日弁連から各地の実情の報告がありました。協議においては、最終的には法律相談は公益事業であることの原点を踏まえるべきとの意見が出されました。しかし、収益事業とみなされた場合には、事業にかかる経費も十分に検討しておく必要があるとの認識が共有できたものと思われます。
意見交換(公設事務所問題について)
網走公設事務所の河邊雅浩会員、紋別公設事務所の松本三加会員、紋別公設事務所に交替で赴任する亀井真紀会員の現状報告と稚内市で開業している吉岡征雄会員の報告がありました。
引き続いて、各会の報告がありました。大要次の通りでした。
旭川は辻本純成会員から、公設事務所は紋別が4月で3年目を迎え、所長が交替すること、名寄は4月4日に選任委員会で選任する予定であること、留萌は募集中であること、稚内は未定であること、法律相談センターは旭川は毎週火曜日、稚内はクルー制で毎月第3火曜日に実施していること、会員の人数が少ないことが課題であること、現状は新入会員の確保が難しいこと、公設事務所・センター支援委員会との連携が必要であること、今後は法人化も検討しないといけないが、新人が入らないと何もできないこと等の報告がありました。
釧路は小笠原寛会員から、法律相談センターは北見も開設して、すべての支部に法律相談センターを設置したこと、遠軽町との協議も行って自治体相談も始めたこと、網走に公設事務所ができ、根室も公設事務所が開設することになったこと、会員も増加してきたが、将来的には50人くらいの会員数にしたい旨の報告がありました。
札幌は中尾天会員から、公設事務所は空知地区で検討中であること、法律相談センターは、本庁のほか滝川・岩見沢に設置してきたこと、岩内と静内にはクルー制で設置しており、最近小樽に20名のクルー制で設置し、4月には室蘭、5月には札幌市厚別区にも設置すること、苫小牧支部のみが未設置であること等の報告がありました。
函館は佐藤憲一会員から、八雲町で法律相談センターを設置することが検討中である旨の報告がありました。
その後、質疑に入り、特に札幌弁護士会に対して苫小牧に法律相談ができない理由と公設事務所を検討していないのかとの指摘があり、いずれも検討中との回答がありました。
意見交換(リーガルサービスセンター・中間報告書について)
リーガルサービスセンター及び日弁連の過疎・偏在解消問題対策ワーキング・グループの中間報告についての協議に入り、松浦護会員から中間報告の報告が、岩本副会長からリーガルサービスセンター構想と日弁連の対応の報告がありました。
その後の協議では、札幌弁護士会が日弁連に対し意見書を提出したことを述べ、その後も、リーガルサービスセンター構想に対しては、日弁連がこれまで取組んできた過疎対策との関連が不明であること、公的弁護制度の点では疑問が残るなどの意見が盛んに出されました。
これに対し、日弁連の中間意見書については、タイムリーであったとの意見や、弁護士を派遣してくれるならば賛成であるとの意見があった一方、具体的・個別的には地元の需要や特殊性も考慮に入れて欲しいとの意見も出ておりました。
最後に、日弁連としては、リーガルサービスセンター構想は実現させられる可能性が高いと認識しており、カウンター的行動としてこれまでの日弁連の過疎対策を進めていくことが現実的であるとの方向性などが示されました。
まとめ
最後に青木信昭日弁連L.C.副委員長が、税金問題は日弁連が中心になって検討して行きたいこと、公設事務所の支援委員会については北海道は模範的であること、紋別公設事務所は最初の交替ということでこの点でも模範を示してもらいたいこと、さらに札幌にも公設事務所法律相談を設置してもらいたいこと、北海道においては今後もこれまで以上の過疎対策に取組んでもらいたい旨のまとめをされました。
閉会
協議会が終り、渡辺英一札幌弁護士会会長が本日の会議を機会に地道に力をつけて新たに頑張りたいと述べて閉会しました。
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